Clip Studio Paint 用に、自作3Dデータに回転軸(関節)を設定する方法
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Clip Studio Paint では、自作した3Dに回転軸(関節)を設定したものも使用することができます。
3Dデータを自作できるようになると、やはり回転軸(関節)も欲しくなると思います。
その方法を解説してみたいと思います。
解説で使用している3Dソフトは「Metasequoia4」です。
上記2つの最重要ポイントの意味がわかる方は、早速ご自分で試してみて下さい。
以下の解説内容はこの2つの最重要ポイントの画像付き詳細作成手順です。
使用3Dソフトは、「メタセコイア4」です。
まず、わかりやすい形状を用意します。
メタセコイア4の基本図形の直方体、デフォルトサイズ200mm×200mm×200mmです。
それを上下に分離し、中に空間を作り、そこに蝶番(ちょうつがい)を付けます。
フタと底との切り込み線は、高さ120mmの位置にしました。
下の部品を「base」、上の部品を「top」蝶番もtopに入れます。
2レイヤーにします。
次に下記、枠内のどちらかの方法で、回転させたいポイントをローカル座標ゼロに設定します。
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回転軸にしたい点のワールド座標(絶対座標)を確認します。
今回は箱の蝶番なので、高さ(Y座標)とZ座標を、忘れないようにメモ用紙などにメモしておきます。
「top」のローカル座標を変更します。
座標を変更したいだけなので、「形状変更」と「子に適用」のチェックは外しておきます。
「詳細設定」をクリックして開きます。
先ほどメモした蝶番(ちょうつがい)の座標を入力します。
「適用」を押すと画像のようにXYZ矢印(ギズモ)が指定した座標に表示されるので、入力に間違いがなかったかどうかがすぐにわかります。
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回転軸にしたい点が中心に来るように、点や辺や面などをうまく選択します。
「基点を変更」をクリックすると「オブジェクト中心へ」と「選択中心へ」が出てきます。
どちらか都合の良い方を選択します。
今回は「選択中心へ」を選びました。
こちらの方が色々と応用が利くので便利ですね。
「適用」を押すと画像のようにXYZ矢印(ギズモ)が指定した座標に表示されます。
その次に重要なのが「階層構造化する」ことです。
topを子にします。
そして、今作った物を保存します。
もちろんFBX形式だけでなく、MQO形式でも保存しておいて下さい。
あとで変更や修正などを加えたい時に必ず必要です。
Clip Studio Paint で使うためには、
■形式「FBX binary」
■バージョン「FBX201400」
■拡大率「0.1」(または拡大率「1.0」×「-1」桁)
で保存します。
この形式で保存しておけば、階層構造もローカル座標もレイヤー名に日本語を使っていたとしても、Clip Studio Paint でちゃんと表示され、使える状態で保存されます。
大きさもメタセコイア4で200mm(20cm)だったものが、Clip Studio Paint でも200mm(20cm)で表示されます。
※Clip Studio Paint では長さの単位がcmなので注意が必要です。
FBX形式で保存したファイルを、実際にClip Studio Paint にドラッグ&ドロップして確認してみます。
フタの部分を2回クリックすると蝶番(ちょうつがい)の部分に「ギズモ」が現れます。
※ギズモとは、3Dソフト上で直感的に操作しやすいように作られた「矢印」と「ボールのような球体」のことを言います。実は私もどういう名前なのかわからなくて、今調べまくりました。
1回クリックしただけだと、箱の下にギズモが現れます。
フタの部分を1回、2回、とゆっくりと間をあけてクリックしてみて下さい。
ギズモをつかんで動かしてみるとちゃんとフタが開きます。
※違う方向へ回すと、そっちにも回せます。これは回転方向を制限することができないのでこうなります。これは普通のことなので気にしてもしょうがないです。間違えても「Ctrl+Z」で1段階戻せます。
Clip Studio Paint のキャラを置いてみます。
サイズもちゃんと200mm×200mm×200mmで表示されています。
ついでにキャラに持たせてみました。
今回は1つの回転軸(関節)でしたが、階層構造を増やし、各パーツレイヤーごとにローカル座標を設定してやれば、いくつでも回転軸(関節)を増やすことができます。
解説用に作ったこの箱もZipにしました。
必要な方はダウンロードしてご自由にご使用下さい。
(ローカル座標を設定する前の状態のMQOファイルと、設定した後の完成したMQO+FBXファイルが入っています。)
【どのファイルを使えばいいの!?】
Clip Studio Paint で使うなら、「CS3O」ファイルをドラッグ&ドロップします。
CS3Oファイルがない場合は、「FBX」ファイルをドラッグ&ドロップします。
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